浅葱色の忍
慶応元年
「伊東さん!山崎にばかり無理させんなよ!
それに、個人的なくだらねぇことまで
そんな使い方すんなら、返してくれ!!!」


土方がギロリと睨むが


「おほほっ だって、何でもしてくれるんだもの!楽しくて!凄く便利!!」


「ふざけんな!!!」


土方が伊東に詰め寄ろうとするが
間に山崎が入る


「副長 主に従うのは、忍として当然のこと
ご心配には、及びませんので」


「ほら!山崎君がいいって!」





その夜




「山崎入るぞ」


山崎の部屋に土方が入ると



「クスクス やっぱり来た」


山崎の笑顔にホッとしつつも


「いいのかよ!伊東さんにあんな使い方されて!これじゃお前がもたねえぞ!」


「伊東さんは、邪魔だった山南さんを消して
自分が1番になったと思ってるみたいです
元々、思想が違うのに
なんで新選組に来たのか
気になりませんか?」


「お前…」


「伊東さんは、信用出来ません」


「それは、俺だって…」


「怪しい奴は、近くで見守るのがいい
伊東さんと俺、探り合いしている感じです
幸い、副長の事はよくわかってないみたいただの怖い人くらいな印象のようです
俺の見立てでは、人の使い方から戦略
人望含め、副長が上です」



「それは、買いかぶりすぎだろ」


「俺、人を見る目だけは、自信あるんで
伊東さんは、新選組を乗っ取るか
踏み台くらいにしか思ってないです
言葉の端っこに、そんな感じを受けます」


「かっちゃんにその監察の力が少しくれえ
あればなぁ~
伊東さんは、いい人だとは思うが
うさんくせえんだ
口説いて連れて来た藤堂でさえ
今は、なんか違うって顔してる」


「副長の力を見せないように
そして、隙を作らないように
言い方は、良くないかもしれませんが
局長は、伊東派だと思って下さい
俺は、伊東さんに従いつつ
局長をお守りします」


「大丈夫か?」



「俺は、失ったものより
得たものを大切にします」


「は?」


「新選組の仲間の為だと、大丈夫になる!
ということです!」


「そうか」


「ということで、接点は今日限り
後は、吉村を使いましょう」


「わかった」












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