black×cherry ☆番外編追加しました
「いえ、こちらこそ。咲良ちゃんと結婚させていただけるなんて。僕は幸せ者ですよ」

私の言葉にかぶせるように、早川先生はそう言った。

けれど私も、言葉を発しようとしただけで、続きはなにも言えなかったかもしれない。

「そうですか・・・。そう言っていただけて。世間知らずの子ですけれどね、家事全般の花嫁修業だけはきちんとさせてありますから。妻として、先生を支えられると思います。ですからどうか、咲良のことをよろしくお願いいたしますね」

「はい、もちろん」

はっきりと、力強く頷く先生。おばあさまは、とても嬉しそうだった。

「咲良、あなた本当に幸せよ。もう、手のケガの不注意なんて怒れなくなってしまったわ。

本当に・・・これで羽鳥家も病院も安泰ね。結婚式が楽しみだわ。とりあえずはお食事会の延期の日取り、今度はいつがいいかしら」

「----・・・」



なにもせずとも、時間は流れる。

早川先生と、進む未来は確実に描かれていく。

もう、それは変えられない?

敷かれたレールの迷宮は、どこまでも続くようだった。


 









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