black×cherry ☆番外編追加しました
その後、早川先生とロビーに戻ると、待っていたおじいさまとおばあさまに今日のお礼のご挨拶をした。

ロビーにいなかったことを咎められるかと思ったけれど、早川先生がいるからか、おばあさまの機嫌はよかった。

「上手だったわよ、とても。練習の成果がよくでていたと思いますよ」

満足そうに褒めてくれ、おじいさまも、「よかったぞー」とにこにこしながら褒めてくれた。

私は、ほっと胸をなで下ろす。

「ありがとうございます・・・」

「花束も持って来たんですけどね、持てるかしら。ずいぶんたくさんいただいたのね」

おばあさまは、私の抱える花束をまじまじと見ながら呟いた。

数は二つなのだけど、早川先生からいただいた花束のボリュームが、何束分にも見えているよう。

「ああ、それなら僕が持ちますよ」

早川先生が、一歩前に進み出た。

「代わりで申し訳ないですが。咲良ちゃん、受け取っていいかな」

「え、あ・・・はい・・・」

「あら、そうですか。すみません、じゃあ先生、お願いします」

おばあさまは、華やかな色合いの花束を、早川先生に笑顔で託す。

その光景に、私はまた複雑な気持ちになってしまった。

「先生、今日はごめんなさいね。せっかくのお食事会、延期にさせていただいて」

「ああ、いえ。咲良ちゃんと二人で食事に行けることになったので。僕としては、結果的に嬉しいですよ」

「まあ・・・本当に早川先生はお優しいのね。咲良、よかったわね、あなたはとても恵まれてるわよ。こんな方が未来の旦那様だなんて」


(・・・っ)


「あ、あのっ・・・」
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