black×cherry ☆番外編追加しました
確実に、その方がいいと思った。

黒崎さんにとっても、そして私にとってもベストな選択だと思う。

けれど黒崎さんは間髪入れずに「いや」と言って首を振る。

「一人で行かせて、なにかあったらオレが困る。なにもなくても、一人で行かせたって知ったら本部長がキレるだろ」

「あ、それは大丈夫です!わざわざおじさまに言ったりしません」

「おまえが言わなくてもな、あの人の情報網はすごいから。確実にどっかでバレる。後から感想とか聞かれたりしても困るだろ」


(・・・確かに・・・)


今日のおじさまの様子だと、確実に感想を聞くと思った。

一緒に行く方がいいかもしれない。


(申し訳ないし、正直とても怖いけど・・・)


悩んでいると、黒崎さんは無表情で言葉を足した。

「大丈夫だ。仕事だと思って一日ぐらい我慢してやる。その代わり、おまえは必ず傍にいろ。それで、なんでもいいからオレに話しかけてろ。それなら付き添いだって周りにわかるし、不審者だとも思われないだろ」


(えっ!)


「ふ、不審者だとは思われないですよ!」

「そんなことない。世の中甘く見るんじゃねえぞ。すでに不審がられてるだろ・・・」

言われてはっと周りを見ると、確かに周りの女性たちは、黒崎さんをチラチラ見ていた。


(不審というより、ただ、この空間で目立つからだと思うけど・・・)


真相はわからない。

とりあえず、黒崎さんの指示に頷き、私たちは入場口最後尾の列に並んだのだった。















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