black×cherry ☆番外編追加しました
ラーメン屋さんを後にして、車に乗ると、黒崎さんはカーナビで私の自宅位置の確認をした。

以前捜査をされた経緯もあるし、地元では目立つ家なので、一応わかっているようだった。

「混んでなければ、19時半には着くと思う。遅くとも20時までには必ず着くから」

「はい。ありがとうございます」

8月の19時は、外はまだ明るい。

車のヘッドライトはついていたけど、車窓から見る街の様子は、昼間とあまり変わらなかった。

「・・・疲れただろ」

ふいに聞かれ、視線を運転席へと投げかけた。

そこには、相変わらず無表情な横顔がある。

「いえ・・・。ラーメンはおいしかったし、ミカちゃん展での変身も、振り返ると楽しかったので大丈夫です」

それは、今の私の本音だった。

あの時は突然だったし、恥ずかしさが勝っていたけど、振り返ってみると、漫画のような展開に思わず笑みがこぼれてしまう。

「なんだ、やっぱり、あのデカいリボンが気に入ったのか」

「そ、それも・・・ちょっとはあるかもしれませんけど・・・。それだけじゃなくて。なんか・・・楽しかった気がします」

高校生の黒崎さんとか。

mikachansの女の子たちに、お互い強制連行されたこととか。

「小学生」と言われて怒ったことも、今はなんだか笑ってしまう。

「あれが楽しかったって・・・。変わってるな。さすがお嬢様」

「・・・それは、関係ないと思います・・・」

「あるだろ。お嬢様は普段あんなデカいリボンつけないだろうし。羽目を外せて楽しかったんじゃないか」
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