SecondWedding
「撮影の準備が出来ましたのでスタジオにどうぞ」
高坂さんに声を掛けられて
「はい。じゃあ兄さん志織ちゃん行きましょう。あ、もちろん涼ちゃんもね」
「りょうもおしゃしんとってもらえるの?」
「もちろんよ。ね、高坂さん」
「はい。あ、じゃあ涼ちゃんもお着替えしましょうか?」
今日の涼は長袖Tシャツとジーパンにスニーカー。
涼の定番スタイル。
「りょうもおとのしゃまになるの?」
パパと同じように紋付き袴姿になれるのかと思ってワクワクしている。
「う~ん、ごめんね。お殿様じゃないの」
「そっか」
あらあら、がっかりしちゃった。
「涼、お殿様は大人になって結婚する時まで取っておこうね」
「うん、そだね」
「じゃあ涼ちゃん、お着替えに行きましょう」
「はい」
高坂さんに手を引かれ先に部屋を出て行った。
「さ、私達も行きましょう」
瑞穂さんに促されて控え室を出る。
「ん」
えっ?
恭介さんが手を差し出して
「そんな格好で転けられたら困るからな」
「…はい」
フフッ、相変わらずなんだから。