キラキラしている人がいる


「は?え?な、何を急に…今はあたしのダメなところを、」


「小林は可愛い。キラキラしてる。
真剣な顔は凛々しくてきれい。笑顔も可愛い。」




「な、なにを、」


「あと、小林にありがとうって言われると嬉しくなる。」




「も、もういいから、黙ってもらえませんかね!恥ずかしくて死にそう!」




また顔を俯かせて、さらに顔を手で押さえて、さらに俺に背を向けて、さらにしゃがみこんだ小林。



どんだけ顔を見られたくないんだろうか。




「顔見せてくんねぇの?」


「無理。」


「即答かよ。」


「即答だよ!」



仕方がないから俺が移動して小林の前にしゃがむ。



頭に手を置くと、びくっと肩を弾ませた。


手を動かして頭をなでるとまた肩が動く。

面白い。




今日は横に一つに結われた黒髪。



むき出しの耳が真っ赤に染まっているのが見えた。




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