170回、好きだと言ったら。



上機嫌で朝食を作り出したあたしを一瞥したテルくんは、リビングを出て行った。


それからすぐ水の音が聞こえたから、洗面所へ向かったのだろう。

その時のあたしは本当に何も気づかず、テルくんがいつも不意に洗面所へ行く理由も知らずにいたのだ。





「お待たせっ…!
どこに行くの、テルくん」


朝食を食べ終えた後、一度家に戻ったあたしはお線香をあげて、テルくんの家に戻ってきた。


既にバイクに跨っていたテルくんは、「遅いキライ」と言い出したが、すぐにヘルメットを渡してくれた。


それを受け取って、テルくんの肩を掴ませて貰いながら後ろに乗ると、行き先は結局教えてもらえなかった。


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