170回、好きだと言ったら。
あの桃妃子さんが…、お兄ちゃんを?
混乱しすぎて分からなくなったあたしに小鳥遊さんは無理をしたような笑みを浮かべた。
「一気に話してしまいすみません…。
どうしても貴方に聞いて欲しかったんです。どうして僕が彼を、貴方の兄を追い込んでしまったのか…。
…僕は桃妃子が好きでした。家が隣同士で所謂幼馴染というもので。
自然と彼女を目で追ってしまったとき―、気づいてしまったんです。中学三年の終わり頃でしょうか、彼女が…春威を見ていたことに」
ぐしゃりと小鳥遊さんの顔が歪んだ。
それはとても悲しげで、今でも後悔でいっぱいだと言わんばかりだった。
「……僕はそれを知っていながら桃妃子に告白をしました。すると彼女はYESという返事だったんです」
「じゃ、じゃあ…小鳥遊さんが勘違いしてただけでは…?」
「僕も初めはそう思いました。しかし、彼女はとっくの昔に春威にフラれていたんですよ」