170回、好きだと言ったら。
テルくんがあたしに連絡をしたということはあの留守番メッセージも聞いたはずだ。
何を…言われるんだろう。
本当に別れを告げられてさよならになってしまうの?
地面に転がっていた石につまずいてしまい、思わず転びかけたときだった。
鈍くさいあたしをいつも抱きとめるのも、こうして優しくあたしの名前を呼んでくれるのもただ一人。
「……ど、どうして、テルくんがここに…?
先生は欠席だって…」
「…別に何だっていいだろ。実衣、あのふざけた留守番メッセージが何だったのか、本当は洗いざらい吐いて欲しいけど…時間がねぇ」
「…時間?」
何のことを言っているのかさっぱり分からないあたしは、ただ首を傾げることしか出来なかった。