取り込む家
『わからないなぁ』


『地中にいる昆虫たちだよ。それを人間は見慣れたご飯だと思って食べてしまう。
本当に、生きた家っていうのは賢くて残酷なものなんだ』


『うえ。気持ちわるい』


『ほら、もうお話は終わりだよ。はやく眠りなさい。それと、このお話は20歳になる前に忘れてしまうんだよ?』


『どうして忘れなきゃいけないの?』


『家は大人が大好きなんだ。家に監禁されてしまった時にこの話を思い出すと、家は怒りだす。


意地悪な家は人間の記憶を少しだけ操作して……食べ物だけ本当の虫に見えるようにしちゃうんだよ』
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