私たち政略結婚しました!~クールな社長と甘い生活~



「それよりさあ、あんたのマンション空いてるんでしょう?」母が突然、話題を変えた。

何考えてるんだ?この人。

「東京にいる間、高陽の部屋にしばらく居させてもらおうと思って訪ねたら、部屋に変な女がいたんだけど、あれってなに?」

母は、そう言って高陽さんに詰め寄った。

「お母さん、高陽さんのマンションに行ったの?」
私も釣られて口を挟む。

「そうよ。あんたたちが、うちの親父さんの家に移ったって聞いたから。
しばらく、そこにいさせてもらおうと思って」

母は、自分の父親のことを「親父さん」と呼ぶ。


「必要なだけ、ホテルに泊まってください」
高陽さんが、ぶっきらぼうに答えた。

「嫌よ。ホテル代いくらすると思ってるのよ。
だって、私たち。結婚式に出るために、しばらく東京にいるつもりだもの」
駄々っ子のように言う。

私は、高陽さんの代わりに答えようと思った。
彼は、何も言わないだろうから。


「母さん、無理よ。退いてくれないわ。
あそこには、井口真木子さん。
彼女が住んでるの」


母は、大袈裟に驚いて見せた。
母の目がキラッと光る。

「へぇーっ。あれ、
やっぱり井口真木子なんだ」


私も、高陽さんにも緊張が走る。
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