私たち政略結婚しました!~クールな社長と甘い生活~
まあ、旦那はともかくとして。

家は、本当に素敵だった。

高陽さんの言うように、決して新しくはないけれど、大事に建てられた家だと思った。

外観は、高原の中の別荘みたいに、白い壁に気の柱や窓枠が茶色く縁取りされている。


一歩中に入ってみると、床にも壁に天然木がふんだんに使われた、すっきりした空間が広がっていた。

私は、この建物を建てた人のセンスを気に入ってしまった。相当こだわってデザインしたはず。

「とっても素敵ね。こんなところに住めるなんて」

家の中を見て回って、素晴らしいと言いっぱなしだ。

「本当に気に入ってくれたんだね。でも、床も傷んできてるし、壁も張り替えるか考えなきゃ」彼は、剥げかけた床を見ながら言う。

確かに、床は修復が必要ね。でも、全部壊してしまう事はない。

それには反対だ。

こんなに材料一つ一つ吟味して作った家を、壊してしまうのは勿体ない。

「それには及ばないわ。せっかく素晴らしい建物なのに。どこも変えたくない」

「どこも変えたくないだって?」

「そうよ。変えてしまったらバランスを取るのが難しいわ」

「ふ~ん」

「わかった。リビングは君の言う通りにしよう。問題は2階だな」
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