私たち政略結婚しました!~クールな社長と甘い生活~
「2階?」

「そう……」彼が何か言いかけたところで、作業服を着た男性が二人やって来た。彼らは巻き尺を持って、方々を図りながら歩いてくる。

「リビングは後回しだ。先に2階から作業を進めて欲しい」

高陽さんは、いいのよね?と同意を求めて来た。私は、すぐに頷いた。

彼は、業者の二人を連れて階段を上がって行った。私も後からついて行く。

二階は、メインの寝室といくつかの部屋に分かれていた。

大きな家だけあって、部屋数も多い。

どの部屋に寝ようか考えるだけで楽しそうだ。


高陽さんは、業者をメインの寝室に案内した。

彼らと少し離れてから小さな声で言う。

表情は硬く、目は真剣だった。

「俺たちは一応、届け出を出して夫婦になった。
でも、昨日の今日あったような男と、一緒の部屋に寝るっていうわけにはいかない。
だから、寝室は別にしよう。
何だったら、一番広い部屋がここだから、君は、この部屋にすればいい」

「寝室?」夫婦になったんだから、寝室は一つだと思い込んでいた。

私ったら、なんて暢気でいるんだろう

高陽さんは、私のことを気遣ってくれたのだろうか?

何も考えてない私は、恥ずかしくなった。
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