私たち政略結婚しました!~クールな社長と甘い生活~
 メインの寝室は、10畳以上もある大きな部屋だった。

真っ暗で分からないけれど、庭に面した角の部屋なのだろう。

気持ちよく朝日とともに目覚められそうだ。素晴らしい。

人が中に入れるような、大きなクローゼットに、作りつけのテーブルまで備わっている。

雑誌のカタログにも載せられそうな部屋だけど。

とってもいい部屋だけど、ちょっと広すぎる。

「ここは、あなたが使って。私はもっと小さな部屋でいいわ」
何も考えてなかったけど、寝室が一緒って事は、始終この人と一緒って事だ。

それは……ちょっとハードル高い。

朝目覚めて彼が横にいて、寝るときもお休みのキスをする……

なんてこと。当たり前になって。

想像しただけで体がカチンと強張ってしまった。


「そうか。それなら、いろいろ見て好きな部屋にすればいい」

高陽さんは、離れていて私の表情まで見られなかった。

彼に言われて、部屋の扉を開けてみる。

他の部屋も見てから、寝室の隣の6畳の和室にすることにした。

押入れが付いているから、ここに荷物を入れれば、家具をのぞいた大方のものは入るだろうと思った。

「ここなら、畳を入れ替えてふすまと障子を張り替えば、すぐ使えるようになりますよ」と言われた。その場でふすまのサンプルを見て決めてしまった。

水回りが全体的に古くなっているので、それを取り換えて、大まかな家の内装はそのままになった。
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