私たち政略結婚しました!~クールな社長と甘い生活~
ううーーん。
いつかはあの高陽さんと、同じベットで眠るのか。
あの、高陽さんが、目覚めたら横にいる?
おはようって、彼の寝顔にキスするの?
もしかしたら、彼の腕の中で目覚めるの?
考えただけで、心臓がバクバクしてる。
彼の指先の跡が残って気がして、急に顔が火照ってくるっていうのに?
荒々しい息遣い。射貫くような鋭い目つき。
のしかかっていた体の重み。
背中に残された唇の跡……
もうダメ。死にそう。
どのくらい前だっけ、付き合ってた前にそんな行為に及んだのは。
ああ……
思い出せないくらい昔だ。
ずいぶん恋愛だってしてない。
仕事の楽しさを言い訳にして、彼氏も作んないまま過ごしてた。
友人の美歩や、弟の智也と、たまに飲みに行けばそれで満足だし。
彼が欲しいなとは、思ってたけど。
弟とバカ話してれば、必要に迫られなかった。
積極的に作ろうなんて思わない。
多分、結婚話が来なかったら、軽く5年はそのままでいるかも。
今のままでも十分楽しかったし。