「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。

「あなたは気づいてないだけで、私を気づかってくれたんでしょ?」

彼女の問いかけに、

「……そうなのか?」

と、自分も疑問で答える。

「…うん、きっとそう…。だって最近、聖哉さんちょっと変わってきてるもの……」

「……変わって…きて…?」

どこがだと思う。どこも、自分は変わったつもりもなく、ただ戸惑いだけが浮かんだ。

カクテルを一口飲んで、

「……やっぱり、あなたの胸の奥にも、愛情があるんじゃないかって……」

そう話す彼女に、

『……本当は、この胸の奥に、熱い気持ちもあるような気がする……』

以前に言われた言葉を、ぼんやりとまた思い出す。



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