先生、僕を誘拐してください。

「あんたは読まないでよ!」


朝倉くんにとげとげしい言葉を吐いた真由だったが、朝倉くんはちょっと悲しそうに笑っただけで奏に渡すと三年の下駄箱にさっさと行ってしまった。

「なにあれ、本当被害者ぶってやな感じ」

「真由先ぱーい。ラブレターならごめんなさーい」

「は!? なんか私フラれてるし! ちゃんと内容を読めぇ!」

真由が窓から乗り出して怒ると、奏は楽しそうに逃げていく。

紙飛行機はくしゃくしゃにしたのでたぶん読んでいないと思う。
そう願おう。

< 134 / 184 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop