『誰にも言うなよ?』
「……いくつ離れてるのかな」
「さぁ。ひとまわりくらいじゃないの」
「だよね」
「それがなに?」
「現実的じゃないなと。思ってさ」
「そう思うなら、さっさと諦めたらいいよ」
「……ハッキリ言うね」
「やめられるものなら、やめておいた方がいいだろ。年の差はともかく教師なんて」
初恋は実らないものだって聞いたことがある。
この学校を卒業すれば、あの男とも会うことはない。
「やめた方がいいよね」
「だけどそれができないから俺はフラれた。違うか?」
雅人の言葉が、心に突き刺さる。
「認めちまえよ。どうしようもないくらいアイツのことが好きだって」
わたし……
否定できないくらい、好きになってる……?
「俺の前だからって遠慮しないで欲しいし、された方がムカつく」
「っ、」
「自分の気持ちに嘘ついてたらなんにも始められないよ」
「……雅人」
「ん?」
「先生は、雅人とわたしの仲を、応援してる」
「アイツが? まさか。茶化してきてるだけだろ」
ううん。違うの。
「本気だよ。雅人のこと前向きに検討してみればって言われてさ」
「…………」
「そんなこと言ってくる時点で脈ナシすぎりよね。はは」