『誰にも言うなよ?』
それからわたしが、レオと二人で向かった先は――。
「カフェ……?」
「うん。あのビルの4階に、会員制のお店があるんだ」
「会員制? カフェなのに?」
カフェなんてリッチな場所には足を踏み入れることはない。一杯のドリンクで何杯分のお米が食べられるか想像したら恐ろしい。
「レオはそこの会員なの?」
「ボクは、会員にはなれない」
「どういうことか説明してよ」
「条件にあてはまらないからね。でも、未成年の女の子なら無料で利用できるよ」
(……!?)
「20未満の女の子は食べ放題、飲み放題なんだってさ」
「そんな美味い話が……」
「あるらしいんだよねぇ」
「無料で提供して経営成り立つの?」
「見て。今、ビルに入ったひと」
そう言われて見ると、サラリーマン風の男がエレベーターへと乗り込んだのがわかった。
「弁護士だったね。それも既婚者」
「なんでわかるの……?」
「薬指の指輪と、スーツについてたバッジ」
レオ、なかなか目ざといな。
そんなところまで見てたの?
「こんな、一見なんのテナントも入ってなさそうなビルにあんなお金持ってそうな人が入ったのは恐らくカフェの会員だからさ」
「え……でも、会員って未成年の女の子しかなれないんじゃないの?」
「無料会員にはね」