『誰にも言うなよ?』


「見るな、モトコ」


先生が、暴走族の一人にバッドで殴られた。


「酷いっ……なんで、あんなこと」


話し合いの通じるヤツらではないらしい。


うずくまった先生に蹴りを入れたとき、雅人が手でわたしの目を覆った。


「きゅ、救急車……呼ばなきゃ」


ポケットに手を入れようとするが、震える。


「俺が呼ぶ」と、雅人


なんであんな連中が学校にくるの?


はやく消えてよっ……。


万が一

校舎に入ってきたらと思うと恐ろしい。


いや、そうなるのは時間の問題かもしれない。


「……モトコを怖がらせるなんて許し難いねぇ。ヤっちゃおうか」

「よせ。相手何人いると思ってんだよ」

「何人いようとモトコの邪魔になるなら消さなきゃ」

「どうするつもりだ?」

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