fantasista





「待ち伏せするの、禁止って言ったでしょ?」



「でも、デートするなら待ち合わせだろ?」




戸崎は悪怯れる様子もなくあたしに言う。




「それに待ち伏せしないと、お前また俺んとこ来ねぇだろ」





戸崎はなんでそんなことまで分かるんだろう。

あたしの気持ち、知ってるの?




戸崎は笑顔のまま、あたしの手を握った。

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