fantasista










俺たちの横を、山形が通り過ぎる。




「お疲れ様です」



なんてにこやかに挨拶して。

そんな山形、逆立っていた髪は綺麗なパーマヘアになっていて、化粧もし直している。

おまけにコロンのいい香りもする。

山形に釘付けになると同時に、嫌な予感がした。





こいつ……まさか……







「舞さん……」



俺が舞さんに縋ると、



「仕方ないわね」



舞さんは立ち上がった。


< 87 / 244 >

この作品をシェア

pagetop