溺愛CEOといきなり新婚生活!?
「明日、仕事に行くのに着替えが必要だし、泊まるって言ってなかったから女の子は色々必要だと思って」
「洋服は、一度帰ればあるので大丈夫ですよ」
永井さんに料理を作っただけで至れり尽くせりだと言ってくれたけど、私にしてみれば永井さんとのデートの方がよっぽどそうだと思う。
「会社の前まで送らせて。その方が二人きりでいる時間が増える」
「でも、服をお借りするとしても、もし汚してしまったら……」
「花澄が気に入った服を買い取るから大丈夫。好きなのを着たらいいよ」
永井さんはとにかく甘い。私も彼の親切心や包容力に甘えてしまうから、七瀬さんのような人には敵わないと思って……。
「花澄の小さいときの話を聞いてみたいな」
「大して面白くないですよ。両親がいて、二つ上の兄がいて……」
幼少の頃は兄や姉の背を追ってばかりで、小学生になった時に周りの子が初恋をしているのに、私はそういうことがなかったこと。中学生になってからは吹奏楽部の活動に明け暮れて、高校と大学は女子校でごく普通に過ごし、勉強に励んでいたこと……。