溺愛CEOといきなり新婚生活!?
日付が変わり、深夜一時を回った頃、彼の帰宅を待ちきれず眠りについた。
もやもやした気持ちのまま眠ったからか、寝ているはずなのに起きているような感覚で、ふと目が覚めてしまった。
「ただいま」
小さく点けていた部屋の明かりを背負って、永井さんがベッドサイドに座っていた。
「……おかえりなさい」
「起こしちゃった?」
夢の中にいるようなまどろんだ瞳で彼を見つめ、わずかに首を振って答える。
「いつ帰ってきたの?」
「三十分くらい前かな」
「……今、何時ですか?」
「二時過ぎ」
私が寝付いて少し経った頃、帰宅したようだ。もう少し起きてたらよかったなぁ。
そんなことを考えていると、彼はおもむろに私の髪を撫でた。