溺愛CEOといきなり新婚生活!?
朝、目が覚めたら彼が隣にいてホッとしつつ、昨夜の出来事を思い出して恥ずかしくなる。
自分からデートに誘うようなこと……彼は覚えてるかな。
きっと覚えてるよね? だって、あんなに強く抱きしめてくれたし、キスだって……。
「ん……おはよ」
「っ!!」
とろんとしたまなざしを向け、寝ぼけているのか彼は私を抱きしめてきた。
やわやわと探るような手つきで背中を探られ、少しくすぐったくて身を捩った。
「おはよう、ございます」
「寝れた?」
「はい」
「……そう。俺はちょっと寝不足だけど」
いつもは彼の部屋にあるキングサイズのベッドで悠々と休んでいるからかな。長身と長い脚はダブルベッドじゃ狭かったよね。
「あとで起こすので、永井さんのお部屋で眠りなおしてきてください」
「なんでそんな意地悪言うかな」
ベッドの中で私を抱きしめる彼が切なそうにする。
「花澄といたいのに、ひとりにさせる気?」
「だって、寝不足だって……」
私がそういうと、彼は小さくため息をついた。