溺愛CEOといきなり新婚生活!?

 永井さんの温もりで満ちたタオルケットの中、抱きしめられながら彼を見上げる。


「起きましたか?」
「まだ眠いよ」

 ぐるんと反転させられた私は、彼の上に身体を横たえ、抱きしめ直された。


「起こして。今日、デートするんだろ?」

 覚えてたんだ……。昨日誘った自分を思い出すだけで恥ずかしくて赤面してしまう。
 そんな私の顔を見て、彼は口角をゆったりと持ち上げて微笑んだ。


「……もう起きてるじゃないですか」
「無理。キスしてくれないと、デートしないよ」

 早くとせがむように、彼がまぶたを下ろし、形のいい唇を閉じた。

 言われてするのに、まるで私が彼を襲おうとしているようでドキドキする。
 悪いことをするみたいだなぁって思ったら、手のひらに汗が少し滲んだ気がした。

 昨夜の彼がしたように、秒ごとに距離を縮める。
 そして、キスをする直前でわずかに動きを止めてから、そっと唇を重ねた。


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