溺愛CEOといきなり新婚生活!?
「九条、今すぐ車を出してくれ」
《かしこまりました》
隣室の秘書室にいる彼に告げ、残りの業務は自宅でできるように準備した上で、社長室を後にする。
こんな手紙を渡されたら、彼女を迎えに行きたい衝動に駆られた。
帰宅の連絡は入っていないから、まだ社内にいる頃だろう。
【花澄、今日は何時くらいに帰る?】
社用車の中から、彼女にメッセージを送った。
これから迎えに行くなんて伝えず、所在だけを尋ねる。
【打ち合わせがあったので、まだ社内です。あと少しで帰る予定です】
【わかった】
結婚しても、仕事を続けたいならそれでいい。
子どもも欲しいけど、しばらくは二人きりの生活を楽しみたい。
新婚旅行は、花澄が行きたいところがいい。世界中のどこにでも連れて行ってあげよう。
ビジネスバッグに入れた婚姻届を見るだけで、これからの幸せな日々を想像して頬が緩みそうだ。