溺愛CEOといきなり新婚生活!?

「開いたら、生活拠点を選択っていうプルダウンがあるから、このマンションを選んで、名前と年齢、性別を入力したらOK」
「他のプロフィールの登録はいらないんですか?」
「サンプリングマリッジのためのアプリだから、登録画面がないんだよ。秘密は厳守するし、必要以上の情報も不要です」

 てきぱきと説明をする彼に言われる通り操作をしていくと、【花澄さん、こんばんは】とメンバー用の画面に切り替わった。


「次に日記のページについてだけど、生活を共有する間、その日記は自分と閲覧の権限がある運営の限られたスタッフ以外、誰も見れないから安心して。例えば相手にこうしてほしいけど言えないとか、企画に対する意見とかを書き込んでも大丈夫」

 最後に、Q&Aを見てもわからないことがあったらいつでも聞いてと言い残して、永井さんは部屋を後にした。


 彼の説明によると、全参加者をスタッフが面接をした上で信用のおける人だけに参加を認め、各生活拠点は参加する男性が決めているそうだ。
 そして、相手は結婚相談所のスタッフがアトランダムに組み合わせたものを参考にしているとか……。
 もし、相手の顔や肩書の見えるプロフィールを載せて、参加者が相手を選べるようにすると必ず偏りが出るからだと言われた。


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