溺愛CEOといきなり新婚生活!?
「ホント、こんなにかわいいのに……」
「なんですか?」
よく聞こえなかったから聞き返したのに、永井さんは微笑みの影に隠してしまった。
「あの、お仕事しなくていいんですか?」
「終わったよ。あとは海外とのやりとりだから、明日の朝じゃないとね」
私を膝から下ろすと、彼はデスクの傍らに備え付けられている電話で九条さんに連絡を入れた。
五分も経たずに九条さんはやってきて、社長室の戸締りを確認してから、社用車で永井さんと私をマンションまで送ってくれている。
「今日はどうして会社に呼んだんですか?」
「少しでも花澄を独占するため」
広い後部座席に座っている分、彼とは距離がある。でも、優しさしか感じられない微笑みに小さく胸が疼いた。