寵姫志願!? ワケあって腹黒皇子に買われたら、溺愛されました
故郷の村にいては、自分ひとりの部屋を持つなど到底無理だったはずだ。
「あれ? 女将さんじゃないの? だぁれ?」
もぞもぞとベッドの上の布団が動き、女が顔を覗かせた。ザンナはそろそろ起きてくる時間と言っていたが、どうやらまだ寝ていたようだ。
亜麻色のやわらかな髪と同じ色の瞳、真珠のように輝く白い肌、薔薇色の頬と唇。
一番人気の娼婦というから妖艶な大人の女を想像していたが、ラリサは妖精のような繊細な美貌の少女だった。年はリディアとそう変わらないように見える。
(どことなくマイアに似てる……仲よくできそう)
儚げな美貌といい、優しくやや弱々しい雰囲気といい、ラリサはどこか姉のマイアに重なるところがあった。
リディアは一方的に親近感を抱いてうれしく思った。なによりザンナと違って怖くなさそうだ。
「リディアです。年は十八歳になったばかり。よろしくお願いします」
リディアが元気よく挨拶すると、ラリサはにっこりと微笑んだ。
……というのはリディアの妄想で、現実のラリサは露骨に面倒くさそうな顔を向けた。
「うっさいわね〜。そんな大きな声出さないでよ。とにかく、私の邪魔をせず私を引き立てることだけ考えればいいから。ほかに教えることなんてないわ」
天使のように清らかな声で、まったく似合わない冷たい台詞を吐く。
「あれ? 女将さんじゃないの? だぁれ?」
もぞもぞとベッドの上の布団が動き、女が顔を覗かせた。ザンナはそろそろ起きてくる時間と言っていたが、どうやらまだ寝ていたようだ。
亜麻色のやわらかな髪と同じ色の瞳、真珠のように輝く白い肌、薔薇色の頬と唇。
一番人気の娼婦というから妖艶な大人の女を想像していたが、ラリサは妖精のような繊細な美貌の少女だった。年はリディアとそう変わらないように見える。
(どことなくマイアに似てる……仲よくできそう)
儚げな美貌といい、優しくやや弱々しい雰囲気といい、ラリサはどこか姉のマイアに重なるところがあった。
リディアは一方的に親近感を抱いてうれしく思った。なによりザンナと違って怖くなさそうだ。
「リディアです。年は十八歳になったばかり。よろしくお願いします」
リディアが元気よく挨拶すると、ラリサはにっこりと微笑んだ。
……というのはリディアの妄想で、現実のラリサは露骨に面倒くさそうな顔を向けた。
「うっさいわね〜。そんな大きな声出さないでよ。とにかく、私の邪魔をせず私を引き立てることだけ考えればいいから。ほかに教えることなんてないわ」
天使のように清らかな声で、まったく似合わない冷たい台詞を吐く。