一夜の。


「違うの!待って。片岡さん。」


有馬ちゃんの感情のこもった声をその時初めて聞いた。


でも構わない。


俺は去っていく男に駆けよろうとしていた

有馬ちゃんの手を握り。


そのまま 詰め込むように


車に乗せた。


「しゃ、社長!待ってください。


おろして下さい!」


「嫌だ。有馬ちゃんは渡さない。」



あの男は有馬ちゃんを幸せになんて出来ないんだから。




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