一夜の。
「流石に怒るよ?
有馬ちゃん。俺に好かれてるって自覚ある?」
俺が有馬ちゃんしか見てない事くらい
気づいてるはずなのに、知らんふりしないでよ。
「……、ですが!」
「ですが、じゃないの。
いいから。そんな女断って。」
俺の表情で俺の怒りを感じ取ったのか
有馬ちゃんはおし黙る。
「では、そのように。」
それから、お互いに黙々とし
業務内容の確認とスケジュール変更の事以外で口を開くことはなかった。