一夜の。
「社長のことは本当に尊敬しています。」
涙ぐんだ声で絞り出すように話す。
俺が聞きたいのはそんな言葉じゃない!
「なんで そんなに俺から離れようとするの?」
俺がいけなかったのか?
俺はてっきり 俺の気持ちを受け止めて 考えてくれてるんだ。って思っていたのに。
「社長のお言葉は本当に嬉しく思っております。
でもこれが、私の答えです。」
有馬ちゃんは 俺の胸を押し 距離をあけた。
こんなの納得できるはずもない。
おれの問いかけにも答えてくれない。
「俺が出張に行ってる間 別の会社の社長に口説かれて付き合って、それを分かってください。って?
俺の気持ちは結局 なにも無かったことにされたの?」