カノジョの彼の、冷めたキス
連れて行ってもらったお店の入り口は地下に続く階段の先にあった。
中に入るとブッフェの料理が並べられたカウンターが見えて、その奥に客席がある。
内装のなかなかお洒落な店だった。
最初に飲み物をオーダーしてブッフェの代金と一緒に支払ってから料理を取りに行くシステム。
サラダとかグラタンとかパスタとか。
めぼしいものを取って席に着いたら、少し遅れて三宅さんもプレートを持ってやってきた。
「全部美味しそうで迷いますね」
「あたしもすごく迷った」
席に着いたあとは、仕事のこととかよく行くランチのお店とか、当たり障りない話をした。
料理を食べ終わって、食後に頼んでおいたドリンクが運ばれて来る頃、三宅さんがちょっとだけ声を潜めてあたしに訊ねてきた。
「あの……斉木さんて、渡瀬さんと付き合ってるんですか?」
「え?」
突然そんなことを聞かれて、飲もうとしていたドリンクを吹きそうになる。