階段落ちたら異世界に落ちてました!
「正直に話すわね。落ち人は文字通り世界を渡り落ちてきた人。魔法があるこの世界でも界渡りは出来ない。落ち人がこの世界から帰った記録は無いわ。」

予測通りの回答。
やはり私はもう帰れないのか。
そうしたらこの世界でどうやって生きれば良いのだろう。
このモフモフ羊さんたちと生きられるのかしら?
でも、ここにいる子達のどの子よりも私の寿命が短くてあっという間に居なくなるけども。

「そっか。因みに元の世界では私という存在は行方不明者になるのかな?」

「界を渡ったことによりまどかは元の世界では存在が無くなったわ。それもあり戻ることは不可能なのよ。」


「存在した事実が消えるの?」


びっくりした。私は元いた世界での17年が無くなったのか。

「えぇ、そうよ。」

沈痛な面持ちになるケイリーさん。
これを告げなきゃならない立場も大変だ。
当たられたり色々するだろうに事実を伝えられる一族だから話してくれてる。


「そっか。ある意味その方が良いのかもね。帰れないならずっと心配かけることは無いのだもの。初めから無いものなら・・・」


それでも悲しい。
ここに来て初めて涙が零れた。
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