【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
「草蘭っていうんだよ。一応、身分上は、皇帝の娘だから、公主だけど……陛下は、私を自由に望むままに生かしてくれているからね。多分、母様が自分の身と引き換えにお願いしたからなんだろうけど」
安昭儀……そう呼ばれていた、夕蘭。
彼女は草蘭を守るために……俺を、守るために、自ら進んだ?
前を向いて、涙を隠して?
思い返す、記憶の中にあるのは笑顔だけ。
泣き顔は、想いを通じ合わせた後にしか、見ていなかったことを思い出す。
『我慢強さは、私の強さ』
……どうして、忘れていたんだろう。
あんなにも、大事なことを。
たった一人にし、死なせてしまった。
共に死ねたら、良かったのに。