【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
「何で…?」
「炎樹が初めてきれいだと、誉めてくれたものなんですって」
紅鈴は震える手で、それを俺に手渡してきた。
受け取って、そっと、それに触れる。
「馬鹿、だろ……本当に、馬鹿……」
桜蘭は恋をした。
朱鷺と生きたいと望んだ。
それは、一つの運命。
「……この石は?」
別に包まれていた、赤い石を手に桜蘭が首をかしげる。
燃えるような赤い石。
目を引き付けられる、それは――……
「……炎樹の封力石。炎の力だ」
俺の、巫女の証。
彼女は分かっていて、この道を選んだ。