【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
「イケメンの基準がわからない……本当、沙耶ったら、相変わらずなんだから」
横で、柚香ちゃんがはぁ、と、ため息ついた。
沙耶が幼馴染みという彼女は、沙耶のことをなんでもわかっているらしく、こういうこともよくあるらしい。
「ね、ね、じゃあ、柚香ちゃんはどう思う?」
沙耶のそばにいる彼女は、沙耶と同じでしっかりものらしいが、イケメンとかに興味があるのだろうか?
「あ、私の事は、柚香でいいよ。あとさ、悪いけど、幼い頃からイケメンが腐るほどにそばにいたから、分かんないや」
さらりと笑いながら言った柚香の言葉に、首をかしげる。
「イケメンが腐るほど?」
「そうそう。神宮寺先生相手にキャア、キャア、言っているような女子集団が、そのイケメンの周囲にもいたから、多分、イケメンなんだと思う。まぁ、沙耶のお兄ちゃんたちなんだけど」
「へー!沙耶のお兄さん、イケメンさんなんだ!」
「イケメンか?うーん、単純に女ぐせの悪い心配性シスコンの兄貴なんだけどなぁ…」
毒舌満載の彼女は、夏翠に話しかける。