副社長はウブな秘書を可愛がりたくてたまらない
仕方なく彼の方を見ないようにして写真集のページをパラパラとめくると、自分のお気に入りのページを彼に見せた。
「あぁ、やっぱりこれなんだ」
すると彼は、クスリと小さく笑みを零す。
「やっぱり……?」
不思議に思い顔を上げると、彼は写真集に視線を落としていて私も慌てて視線を戻した。
「明日奈ずっとこれを見てたから、相当気に入ってたんだなって思って」
それは、恐らく展示会で一番メインの巨大金魚鉢の写真。
順路を進んで最奥の広いスペースにあったそれは、私たちの身長よりもずっとずっと大きく、まるで水槽のようだった。
いくつも出来た小さな赤いリボン群れと、溶けるように次々に色を変えていく光はまるで一つの世界のようで、今思い出しても胸にジンと染みた。
「流れが変わって、止まって。色が変わって、消えて。見ていてなんだか不思議な気持ちになりました。綺麗なものを見て癒されるだけじゃなくて、なぜか少し切なくなるような」
言い終えると途端に気恥ずかしくなって、落ち着かず泳がせた目を伏せる。
「あぁ、やっぱりこれなんだ」
すると彼は、クスリと小さく笑みを零す。
「やっぱり……?」
不思議に思い顔を上げると、彼は写真集に視線を落としていて私も慌てて視線を戻した。
「明日奈ずっとこれを見てたから、相当気に入ってたんだなって思って」
それは、恐らく展示会で一番メインの巨大金魚鉢の写真。
順路を進んで最奥の広いスペースにあったそれは、私たちの身長よりもずっとずっと大きく、まるで水槽のようだった。
いくつも出来た小さな赤いリボン群れと、溶けるように次々に色を変えていく光はまるで一つの世界のようで、今思い出しても胸にジンと染みた。
「流れが変わって、止まって。色が変わって、消えて。見ていてなんだか不思議な気持ちになりました。綺麗なものを見て癒されるだけじゃなくて、なぜか少し切なくなるような」
言い終えると途端に気恥ずかしくなって、落ち着かず泳がせた目を伏せる。