Cymbidium
『失礼しまーす。そろそろ全体練習始まりますよ』

「りょーかい。ありがと愛美」

ポンと愛美の頭に明の大きな手が乗った。
明さん不意打ちでこういうことするから本当に心臓に悪い。と考えながらも愛美の頬は赤くなっていった。

「俺いること忘れてません?笑 愛美も赤くなってんなよー。なんだ、頭ポンポンがいいのか?こうか?」

翔は愛美の髪をグシャグシャに撫でた。

『翔、うざい。ボサボサになったじゃん。どーすんのよ』

「ごめんって(笑) 直すからうざいはやめて(笑)」

『いーよ。自分でやる』

「いーからいーから。じっとしてろー」

愛美はちょっと拗ねた顔をしながら結び終わるのを待っていた。翔は慣れた手つきで愛美の髪をとかし、結んでいく。
妹がいる翔は、時間があるとき妹の髪を可愛くアレンジしたりしている。昔からその実験台になっているのが愛美だ。

「よーし、できた。ヤダ愛美ちゃんかーわーいーいー」

『…ほら、時間だから練習行って』

「はーい。明さんお待たせしましたっ」

翔が明と並んで歩き出したら、愛美が呼び止めた。

『翔!ありがと』

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