Cymbidium
「愛美ー、今年のお守りどーする?」

人懐こい笑顔で、山里真優(やまざと まゆう)が、洗い物をしている愛美の横に来た。

夏の甲子園の前にマネージャーがお守りを作って部員に渡すのが紫蘭野球部の伝統。

『そろそろデザイン考えなきゃだね。また手芸店ブラブラしながら考える?』

「そうだね!じゃあー、今日この後空いてる?」

『あ、今日は翔と「あーー、皆までいうな。デートか。行ってらっしゃい!」

『買い物付き合うだけなんだけど(笑』

「デートじゃん!いぃーなあー!」

『涼我いるじゃん』

「や、あいつはいとこだから!身内じゃなくて赤の他人がいいー!」

「なんか言ったか真優ー!」

「なんもない!練習しろ!」

『ほんと涼我地獄耳だね』

ふと時計を見たら4:52。
そろそろ全体の練習が始まる。

『あたし、明さんと翔よんでくるね』

「おけー。よろしく」
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