fantasista 2





みどりはひとりでぽつんと部屋の隅に座っていた。

みどりの家だというのに。

俺たちが無理矢理押しかけたというのに。

みどりはあまり文句も言わず、ぐっと耐えていた。

そんな強いみどりに余計に惚れてしまう。





「みどり、こっち来いよ」



俺は彼女を呼ぶ。



「一緒にウィイレしねぇ?

言っておくけど俺、すげぇ強いぞ?」



みどりは悲しそうに笑って、



「あたしも強いよ」



なんて言う。



そんな顔で俺を見ないで欲しい。

俺にだって罪悪感はある。

柊が何か言いたそうに身を乗り出したが、それをマキが引き止める。


< 139 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop