fantasista 2
ーみどりsideー
やっと剛君と通じ合えた気がした。
剛君を怖いと思わなくなった。
「みどり、もう一回戦やるか?」
そう聞く剛君に、あたしは笑顔で頷いた。
「すげぇな!みどり、なんでそんなにウィイレ強ぇんだ?」
驚く剛君に、
「高校の時にずっとやってたんだ。
あたしはマネージャーでサッカー出来ないから、せめてゲームでと思って」
あたしは答える。
思い返せば、なんでマネージャーなんだろうと思ったこともある。
あたしが男だったら、戸崎なんてサッカーで打ち負かしてやるのに!なんて思ったりもした。
でも、今は女に生まれて良かったと思う。
女に生まれたから、戸崎にこうも愛されているんだ。