fantasista 2
「ありがとう」
戸崎を見て、ありったけの笑顔を作る。
世界があたしの敵だらけでも、戸崎がいたら大丈夫。
あたしももっと強くならなきゃ。
戸崎は目を細めて笑い、あたしの髪を優しく撫でる。
くすぐったくて心地よくて、戸崎に身を寄せてしまう。
そんなあたしな頰に、軽くキスをしてくれる。
ピリピリッと甘い電流が流れ、もっと触れて欲しいと思ってしまう。
家族のことを考えるとすごく辛い。
こんな時だからこそ、戸崎に満たして欲しい。
安心させて欲しい。
「戸崎がいなくなったら、あたしはもう生きていけない」
何を言っているのだろう。
オトコオンナのくせに弱音を吐くななんて言われるかもしれない。