fantasista 2
長い廊下を歩いていると……
がさごそと物音がする。
そして、白いものがふわっと揺れた。
まさか……幽霊!?
甘い気持ちは一気に吹っ飛び、恐怖で満たされる。
いや、幽霊なんていないよね。
冷静に、冷静に……
冷静になろうとしたあたしの頭の中に、戸崎の父親の言葉が蘇る。
大切な資料があるから、泥棒に盗られないようにしないと。
まさか……
そっと一歩を踏み出した時……
ドサドサドサ!!
重いものが大量に落ちる音がした。
それであたしは悲鳴を上げていて。
暗がりにいる人物も悲鳴を上げていた。
無様に床に腰をつくあたしは、身動きすら取れない。
視界の端がきらりと光り、全身を汗が伝う。
もしかして、ナイフ?
あたし、泥棒に刺されるの?