fantasista 2





「お前さぁ、変な資格取ったのか?」




戸崎はアスリートフードマイスターの資格を、簿記か何かと勘違いしているらしい。

あたしが仕事で使うものだと思っているらしく、



「取った取った」



テキトーな返事を返しておく。

戸崎のために取ったなんて言ったらすごく喜んでくれるだろうけど、これはあたしが勝手にしていること。

そして、優しい戸崎に気を遣わせるのも申し訳なくて。




「あー、あの簿記の試験、難しかったぁ!」




またまたテキトーなことを言っておいた。

そんなわけで、戸崎の食事はいつの間にかアスリート向けの本格ご飯になっていたのだ。



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