fantasista 2





「でも、多分普通の家庭だ」




そう言って、戸崎は口を噤んだ。

あたしの家が普通の家庭ではないからだ。

あたしはまた、戸崎に余計な心配をかけてしまったな。

そう思ったが……




「結婚前には、山形の家にも挨拶に行こうな」




奴は告げる。

その言葉に、



「けっ……結婚!?」



あたしは素っ頓狂な声を上げていた。





前にもこんなことがあったけど、戸崎はどこまで本気なんだろうか。

あたしはもちろん戸崎と結婚したい。


< 201 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop