fantasista 2




「お父さんかっこいいね。

なんであんたは音痴なんだろうね」



あたしの言葉に、



「うるせぇよ」



心底嫌そうな顔をする戸崎。

戸崎が音痴ということは、誰にも言ってはいけない秘密だ。




「あんたの一家、すごいよね」



「すげぇんかな……

生まれた時からこうだから、当たり前だと思ってた」




戸崎はテレビを消して立ち上がる。


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