fantasista 2
何度もキスをして、何度も抱きしめた。
そっと優しく触れられ、身体が溶けてしまいそうなほど沸騰する。
その優しい瞳に見つめられるたび、胸がきゅんきゅんと甘い音を立てる。
どれくらいそうしていたのだろう。
身体の奥底が熱くて、もう隠す力もないほどで。
はやく戸崎が欲しいなんて思ってしまって、その身体を力いっぱい抱き寄せていた。
直に触れる固くて強い身体。
その身体に触れると安心する。
それと同時に愛しい気持ちがさらに大きくなる。
甘く切ない顔であたしを見た戸崎は、再びあたしに唇を付ける。
そして……ゆっくり身体を沈めた。
あの時と同じ鋭い痛みがあたしを襲う。
戸崎を抱きしめたまま、がたがた震え涙を零した。